私は今まで勤務してきた病院すべてで睡眠時無呼吸症候群の専門外来を担当していました。
また、大学病院でも一時唯一の診断治療を行える医師として勤務し、その後睡眠時無呼吸センター設立時にもそのメンバーを務めました。
ですので、睡眠時無呼吸に関しては、より専門性の高い診療を行っております。
現在、日本では多く方は簡易型(アプノモニターと呼ばれる腕時計のような検査機器)による診断をうけています。医院によってはこれを精密検査と説明されていますが、この検査では睡眠の状態がわからないため、十分な検査とはいえません。
しかし、脳波まで検査する精密な検査(終夜睡眠ポリグラフィー:PSG)は行える施設が限られており、入院が必要なことや料金が数万円するため、なかなか受けづらい状況でした。
そこで当院は入院せずにご自宅でPSGを行う業者と提携し、まず一度簡易な検査を行ったうえで精密な検査を受けやすくしました。
まずは当院にお越しいただき、ご希望の方にはこちらから業者へ連絡することでご本人のご都合にあわせて検査をする日程を決めていただきます。
検査を受けていただいた後は当院で検査結果を説明させていただいたうえで、治療が必要な場合にはそのまま治療にうつることができます。(検査のみご希望の方でも大丈夫です)
一般的に現在の治療は夜間にマスクを装着し、機械から空気を送り込むCPAPという治療が標準的です。
ただ、鼻のトラブルなどにより治療の継続が難しい方も多いのが現状です。
ですのでCPAP治療を行う際には特に鼻の状態の評価やコントロールが必要と考え、内服や点鼻薬、場合によってはレーザーにより鼻の中を広くする治療も併用しています。
他院でCPAP治療を受けておられる方で、何かお困りのことがありましたらお気軽にご相談ください。
また手術を行った方が好ましい方に関しては、手術を行える施設をご紹介させていただきます。
いびきは治療が非常に難しいというのが現状です。
今までも手術などを行ってきた時代がありましたが、術後悪化することも多く、現在はあまり行っていません。
しかし、新しい方法としてnastent(TM)という鼻からご自身で寝るときに入れていただくシリコンチューブが発売されました。
これを鼻から挿入することで、口蓋垂(のどちんこ)付近に達することでいびきが改善される方がいます。
すべての方が効果がでるわけではないことと、慣れるのに1週間程度必要なのですが、いびきでお困りの方で、ご興味があれば一度お申し出ください。